オレ流中央競馬の総決算となる中山大障害が終わり、矢吹丈のごとく
真っ白な灰になった、とまではいかないものの、気持ちが切れています。
世間一般の競馬ファンを自認する人たちの多くはこちらの方に全力投球
するのでしょうが、自分は、それほど気合を入れずに買います。
有馬記念は世相を反映するレース、とも言われるので、今年はそういった
サイン的要素も加えつつ買ってみます。ただ、サインというと、大きな事件から
過去にあった事例で言うと『市川海老蔵、飲酒中に殴られ大けが』
『山本モナ、不倫騒動から復帰』などのような、正直どうでもいいことに至るまで、
幅広く考えなければならないので、そのあたりが厳しいのですがw。
◎ブエナビスタ
○ヴィクトワールピサ
▲トーセンジョーダン
△オルフェーヴル
×レッドデイヴィス
過去2年のこのレースではいずれも2着という戦績の
ブエナビスタ。札幌記念も
含め、小回りコースでは末脚を十分に生かし切れず伏兵に足元を掬われるという
ケースが見られましたが、逆に言えば、小回りコースでも、勝てなくとも、
なんだかんだで、きっちりと馬券の対象にはなっているということ。
内枠からどう馬群を捌くのか、岩田の腕の見せ所です。
このレースが現役最後の一戦になるというブエナビスタ。
サイン的にも、有馬記念のテレビCMではラストランとなるオグリキャップの
奇跡の復活劇がフィーチャーされており、その点でも十分に買い。
また、今年は、
なでしこジャパンが女子サッカーのワールドカップ優勝という
快挙を成し遂げ、日本中が大いに沸いた一年。
唯一の牝馬であるこの馬を
キャプテン(馬券の軸)にしないわけにはいきません。
対抗には
ヴィクトワールピサ。ドバイ遠征帰りの初戦となる前走の
ジャパンカップではいいところなく大敗しており、そこからどれだけ状態が
立て直されているか、その一点に尽きるわけですが、角居厩舎の手腕に賭けて
みたいところ。先行でき、ロスなく立ち回れそうな枠もいいし、鞍上にも
この馬の主戦と言ってもいいミルコ・デムーロを確保。
少なくとも負け戦に臨むという雰囲気ではないはず。
なでしこジャパン、と言えば、馬名には
チームの勝利に大きく貢献した
『澤(穂希)』が隠れているわけなので、その点でも大丈夫。
もっと言えば、管理調教師は角居
勝彦なわけで。
レース展開のカギを握ると思われるのは
トーセンジョーダン。
アーネストリーなどの出方がどうなるかでしょうが、ある程度前の方からの
レースになるのでは。この秋はすっかり本格化したという印象。
鞍上もこの馬を手の内に入れているようで、かなり手ごたえを感じている様子。
ジョーダンというのは、マイケル・ジョーダンではなく、
ワインの銘柄の名前とのこと。
なでしこジャパンは世界一に輝き、
勝利の美酒に酔ったわけですが、鞍上も
彼女たちにあやかれるか。まあ、これはサインとしてはかなり強引ですが。
スポーツで勝った時というのは、普通はビールかけとかシャンパンファイトを
連想するわけだし。酒でしかつながっていないというのも何ともw。
以下、クラシック3冠とはいえ、古馬との力関係が全くの未知数と言うのが
非常に気になるものの、成長力に期待をかけてみたい
オルフェーヴル。
(※サイン的には
優勝=金メダル→父・ステイゴールド、馬名がそこからの連想で
フランス語で『金細工師』なので、その点でもOK)
初体験となる2500mをこなせるかがポイントでしょうが、古馬との対戦は前走で
経験済みだし、シンザン記念ではオルフェーヴルを負かしているという点からも
秘めたポテンシャルには魅力を感じる
レッドデイヴィスを。24年連続JRAでの
GⅠ優勝に望みをつなげた武豊の『持っている』度にも注目したいし。
(※サイン的には、
レッド=日の丸の赤。白のブエナビスタとの組み合わせも…。)
若干無理のあるサインの理由づけもありますが、まあ、こんなところで。
【買い目】
・馬連、3連複軸1頭ながし
◎-○▲△×
----------------------------------------------------------
今年のサインと言えば、どうしても東日本大震災ということになってしまうの
でしょうが、前売りの段階で馬連の3-11が異常なまでに売れているというのは
正直どうかと思います。そこまで直球ど真ん中のサインは来ないでしょう。
というより、もし、11番、3番の順に決まったとしても、『馬連の3-11キタ━(゚∀゚)━ !!!!!』
とは言ってはいけないでしょう。連勝複式とはいえ順番が違うのだから。
どうせ買うなら、もう一ひねりしましょう。男だったら連勝単式。
3月11日に何が起こったかがわかる馬券にしないと。
(3連単の詳細については、少し考えればわかると思われるので省略。)
いくらなんでも、これで当たるとは思いませんが、買わずに後悔するよりは
買ってから後悔したいので。
(12月25日21時頃追記)
ハズレ。
買った馬券は、片っ端から外れですorz。まあ、こういうもんでしょう。
あれこれ考えましたが、サインとしては『なでしこジャパン優勝、金メダル』で
十分だったわけですな。無理して牝馬とか、澤とか、勝利の美酒とか
日の丸の赤とかいう必要などなかった。
・父ステイ
ゴールド、フランス語で『
金細工師』
・父
キングズベスト
・父
キングカメハメハ、馬名は『
栄光に向かって』
そんな感じのストレートな発想で良かったということですね。
来年、もし、サイン馬券を買うとするのなら、シンプルに考えることにしよう。
さて、バカ話はこのくらいにして、真面目にレース回顧。
ハナに立ったアーネストリーがペースを握り、道中は超スローペースに。
1000m通過時点の参考タイムが何と1分3秒8。去年も遅いと言えば
遅かったですが、それでも1分2秒0。いかにスローかがわかります。
昨年は、向こう正面あたりから、ヴィクトワールピサ&デムーロが一気に
動いて先団に取りつき、場内を沸かせる場面があったのですが、
あのスローペースでも何とかしてやろうという人馬は見当たらず。
しいて言うなら、出負けして最後方からのレースだったオルフェーヴルが
じわじわと動きつつ外目に持ち出して、動ける体勢を作ったくらい。
緩い流れのまま、大きな動きがあるわけでもなく淡々と流れ、用意ドンの
瞬発力勝負へ突入。
外にいたオルフェーヴルが鋭い末脚を見せて他馬をかわし、最後は
手綱を緩める余裕を見せてのゴールイン。馬場の三分どころを通っていた
エイシンフラッシュ、中団にいたトゥザグローリーも良く伸びたものの、
勝ち馬を捕らえるまでには至らず。インコースをロスなく立ち回っていた
ブエナビスタは、やや窮屈になる場面があったとは言えども、馬群を割って
突き抜けるまでの勢いはなく、7着でのフィニッシュ。
道中は、びっくりするくらいのスローペースになったわけですが、改めて、
昨年のレースとの比較をしてみましょう。
2011年(勝ち時計2.36.0 上がり4F 45.9 3F 34.0)
6.8-12.0-12.4-12.1-13.1-14.4-14.3-13.0-12.0-11.9-11.4-11.3-11.3
2010年(勝ち時計2.32.6 上がり4F 46.6 3F 34.6)
6.9-11.4-12.0-12.3-12.7-13.4-13.5-12.3-11.5-12.0-11.7-11.1-11.8
中盤に14秒台のラップが2度も刻まれたのには、ただただびっくりです。
そりゃ上りタイムも昨年よりもかなり早くなるし、上位入線した馬が33秒台の
上がりで飛び込んでくるわけです。
たしかに、ハナに立ってペースを握れれば、アーネストリーにとっては
明らかに有利。とはいえ、実質的に残り3ハロン、もっと言えば直線を向いて
からの勝負に持ち込んでしまったのはまずかった。瞬発力勝負というよりは
淀みないラップを刻んで逃げ、他馬になし崩し的に足を使わせてそのまま
押し切るレースの方が得意なアーネストリーにああいうレースをさせてしまえば
勝てるわけもない。これは佐藤のヘグりでしょう。
上がりだけの勝負となった日本ダービーを制したエイシンフラッシュあたりには
うってつけの展開となりましたな。
そんな展開であっても、最後方から徐々に位置取りを上げ、最後は33秒台の
上がりで古馬をねじ伏せた
オルフェーヴルは、やはり強いのでしょう。
このレースで評価できる走りを見せたのは、この馬のみか。
ただ、オルフェーヴルは、確かに強いレースで勝ちましたが、かと言って
2011年の3歳世代全体が強いのかというと、それはまた別の問題。
クラシック戦線でオルフェーヴルに迫ったのは、ウインバリアシオン1頭のみ。
他の馬は、彼を脅かすことすらできなかったわけですから、世代レベルは
それほどではないのかもしれません。
アーネストリーが超スローに落とすレースも、シルポートが何も考えない暴走と
しか言いようのない逃げでペースを乱すのも、それは、競馬なのだから、
勝つための最善の策と考えてのことなのだから、ありでしょう。
とはいえ、今年の有馬記念に関して言えば、佐藤と池添以外は、勝つために、
少しでも上の着順を目指すために何をしたのかが、全く見えませんでした。
無事にゲートから出ました。脚質にあった位置取りをしました。勝負所で
加速しました。一生懸命追ったけれどもこの着順でした。ただそれだけの
レースをした人馬が多かったように思えるのです。
やる気が無いとは言いません。いろいろと考えて乗ってはいるのでしょう。
ただ、そのやる気がレースから見えてこない。
馬の能力は別として、負けるべくして負けた、そんなジョッキーばかりで、
がっかりしました。
散々サイン予想をして、馬券を取ろうと考えていたやつがこんなことを言っても
全く説得力はないですが、世間が大いに注目する暮れの大一番なのだから、
レースを盛り上げ、そして少しでも上の着順を目指す。そんな積極的な
騎乗をしてほしかった。そう思います。
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